光の電荷を1兆分の1秒より短く取り出す。NTTの実証はカメラをどう変えるか

ノートとスマートフォン、ノートPCを置いた机のイメージ写真 ソフトウェア
イメージ写真。記事で紹介する実機・画面ではありません。写真:Unsplash(配布ページ) / Unsplash License

この記事のポイント

  • NTTが光で生じた高エネルギー電荷をサブピコ秒で取り出す光電変換を実証した
  • 電荷が熱として失われる前に回収し、高速と高効率の両立を目指す
  • 現時点は研究成果で、一般向けカメラやセンサーの発売発表ではない

2026年10月22日のNTT公式発表を10月23日に確認した。研究設備を検証していない。画像は光センサー研究のイメージ写真である。

半導体の光センサーで高速に信号を読み取る研究のイメージ写真
光センサー研究のイメージ写真。NTTの実験装置ではない。写真:Unsplash配布ページ(利用許諾)。

NTTは、光を受けた半導体で生じる「ホットキャリア」と呼ばれる高エネルギーの電荷を、サブピコ秒で取り出す光電変換を実証した。サブピコ秒は1兆分の1秒より短い時間である。

光の情報を熱として失う前に電気信号へ変えられれば、速い動きを捉えながら消費電力を抑える光検出器につながる可能性がある。高速化すると効率が落ちやすい従来の課題に、新しい材料構造と測定で取り組んだ。

カメラだけでなく通信や計測にも関係する

光検出器はカメラ、光通信、計測装置などで光を電気信号へ変える部品だ。変換が高速・高効率になれば、超高速撮影や弱い光の検出、通信装置の省電力化などに応用余地がある。

実証と製品化は別の段階

今回示されたのは物理現象とデバイス動作の研究成果であり、量産方法、耐久性、コスト、製品への搭載時期はまだ公表されていない。スマートフォンのカメラがすぐ変わるという発表ではない。

読み方:サブピコ秒は反応の時間尺度であり、完成品の撮影速度や通信速度をそのまま示す数字ではない。

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