この記事のポイント
- ソニーが1台のアナログシンセサイザーで作られた複雑な音を要素別に分けるAI技術を開発した
- 取り出したいメロディーや音色の手掛かりを与え、似た要素を元の楽曲から抽出する
- 9月の芸術作品で活用された研究・制作技術で、一般向けアプリとして提供されたわけではない
2026年11月3日にソニー公式ブログを確認した。技術や作品の音を独自に試聴・検証していない。画像は音楽制作環境のイメージ写真で、ソニーの開発画面や対象作品ではない。

ソニーグループは11月2日、AIを使った音源分離技術の新たな活用例を公開した。一般的な音源分離は、混ざった曲からボーカル、ドラム、ベースなどを取り出す。今回は、1台のアナログシンセサイザーから作られた似た音色を、さらに細かな要素へ分ける。
完成した楽曲を自動で好きな形へ作り直す一般向けアプリではない。クリエイターと研究者が用途を決め、制作へ組み込んだ技術である。
お手本になる音を手掛かりにする
楽曲にはメロディー、コード、効果音などが重なっている。開発モデルは、楽譜情報や音色など、取り出したい要素のお手本を与え、それに近い部分を抽出する。学習にはアナログシンセサイザーの音色を模したデータセットを使った。
古い音源の再配置や修復に使える
ソニーの音源分離技術は、古い映画で混ざったまま残るセリフや効果音を個別に取り出し、空間オーディオへ再配置する用途ですでに使われている。ヘッドホンの通話時に周囲の音から声を抽出するAIビームフォーミングや、一部サウンドバーにも関連技術が使われるという。
9月の芸術作品で実際に活用
新しいシンセサイザー音源分離は、2026年9月にオーストリアで開かれたArs Electronica Festival 2026の作品「Holy Echo」で使われた。冨田勲氏が1974年に再編した「月の光」から音の要素を抽出し、evala氏の立体音響作品の一部へ組み込んだ。
期待できる範囲:元の録音で分離保存されていない音を、再制作や修復に使える可能性がある。一方、どの曲でも完全に分離できる精度、処理時間、利用条件は今回の発表では示されていない。
出典・確認先
- ソニーグループ公式:音源分離技術の現在地と活用例(2026年11月2日掲載、11月3日確認)


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