介護の「いつもと違う」をAIで先に拾う。パナソニックが現場実証

ノートとスマートフォン、ノートPCを置いた机のイメージ写真 生成AI
イメージ写真。記事で紹介する実機・画面ではありません。写真:Unsplash(配布ページ) / Unsplash License

この記事のポイント

  • 心拍・呼吸・睡眠などから一人ずつの平常時との違いを解析する
  • 評価では介護記録に残った変化を捉えた再現率が89.4%、誤報率が10.5%だった
  • 10月から介護施設で実証し、診断ではなく職員の確認を支える

2026年10月19日時点のパナソニックHD公式発表を整理した。画像はイメージ写真であり、実証施設やAIの実画面ではない。

ノートとスマートフォン、ノートPCを置いた机のイメージ写真
イメージ写真。写真:Unsplash配布ページ(利用許諾)。

パナソニックHDは、介護施設のセンサーデータから健康状態の変化の兆しを探す「予兆ソリューション」を開発した。10月から社会福祉法人ユーアイ二十一と実証し、職員の状態確認やケア判断に役立つかを確かめる。

全員を同じ基準で比べるのではなく、その人の普段の心拍、呼吸、体動、睡眠、ベッド在状況との差を見るのが特徴だ。

変化を見つけるAIと説明するAIを分けた

システムは二つのAIで構成する。「健康状態変化解析AI」がセンサーデータから兆しを抽出し、「レポート生成AI」が根拠となるデータ、過去との比較、観察のポイントを文章とグラフにまとめる。職種が違っても同じ情報を共有しやすくする狙いである。

約2000人の過去データで評価

過去の介護記録と照合した評価では、記録に健康状態の変化があったタイミングを捉えた再現率は89.4%だった。一方、記録に変化がない時点を「変化あり」とした誤報率は10.5%である。数字は実際の施設運用をこれから検証する前段階の評価結果だ。

既存の見守り設備へ載せる共通基盤を目指す

特定メーカーの見守りサービスや一種類のセンサーに固定せず、機器ごとに異なる信号を正規化して特徴を取り出す。すでに導入済みの見守りシステムでも使える共通基盤を目指しており、今後は対応するシステムを増やす計画である。

今回検証する役割:AIが病気を診断したり、ケアを決定したりするものではない。職員が本人を観察するきっかけと、判断材料を早くそろえるための参考情報である。

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